【玄関に土間がある家】土間付き住宅のメリットとデメリット
「土間」と聞いて、どんなイメージがわくでしょうか?年配の方なら、「実家にあった」とか「祖父母の家にあった」と、それがどんな使い方をするのかもご存知かもしれません。古民家でも見ることができる土間、今そんな土間のある家が注目されているといいます。今回は土間付き住宅のメリット、デメリットについて解説していきましょう。
玄関に土間があるメリット
土間とは、一般的な住宅の玄関よりも広く、土足で歩き回ることができるスペースです。大きめの玄関?と思うかもしれませんが、土間はただ靴を脱いだり履いたりするために設けられているのではなく、屋内の一部として様々な使い方ができる空間なのです。
土間は、かまどを設置し炊事場として、あるいは農具や漁具を手入れする場所や、近所の人が訪ねてきたときのコミュニケーションの場としても使われてきました。注文住宅の玄関に土間を設置した場合の、メリットを挙げてみましょう。
■日用品や備蓄品の保管場所として
買い置きした日用品や日持ちする食品など、ストック品を保管するための場所として使うことができます。災害への備えとして備蓄しておきたい水や食品などは、保管場所に困ることもありますが、土間があればまとまった量でも楽に保管できるでしょう。
■自転車やバイクを置くガレージとして
屋外では雨風にさらされたり盗難の心配がある自転車やバイクも、家の中である土間に置いておけば安心です。スペースがあるので整備することも可能でしょう。
■子供の遊び場に
天候が悪いときに、子供を遊ばせる場所として使うこともできます。室内で遊ぶのとは違った楽しみがあり、お子さんも喜んでくれるでしょう。
■アウトドアグッズやスポーツ用品置き場として
家の外に置くのは不安、でも室内で保管するのはかさばってしまう、そんなアウトドアグッズや子供の野球道具などのスポーツ用品置き場としても重宝します。泥が付いているなど、多少汚れているものでも、土間なら気兼ねなく置くことができるでしょう。
■いろいろな作業場として
室内とは違い、土足で歩き回ることができる土間なら、汚れてしまうような作業も抵抗なく行えます。例えば、家庭菜園で収穫した土付きの野菜を持ち込んで一時保管しておいたり、使用したガーデニング用品も収納することができます。また、DIYの場所として作業するスペースになるし、工具類などもすぐに使える場所に保管することができるでしょう。
■サブリビングとして
来客があったとき、普通ならリビングへ案内しますが、片付いていなかったりゆっくりしてもらう余裕がないときなど、土間を接客の場として使うこともできます。もちろん、その場合の土間は乱雑に物が置かれた物置状態では困りますが、ちょっとしたテーブルや椅子を置くことができる、サブリビングのような仕様にすると良いでしょう。
■上着類を収納する場所に
外から帰ってきたときに、着ていた上着を室内に持ち込むのをためらうことはありませんか?雨や雪で濡れてしまったときや、花粉の気になる季節、ウイルスの付着なども気になるものです。家に入る前に上着に付いたホコリや花粉をはらい、土間でウイルス除去効果のあるスプレーなどを吹きかけ、そのまま土間に収納すれば安心です。
玄関に土間があるデメリット
様々な使い方ができる便利な土間ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。どのようなデメリットがあるのか、見ていきましょう。
■居住空間が狭くなる
一般的な玄関よりもスペースをとってしまう土間は、他の居住スペースを削ることになります。土地に余裕があるなら問題ないかもしれませんが、使える土地が限られており、居住スペースを広くとりたいなら広い土間を設置するのは難しいでしょう。
■寒さ対策が必要
土間は外からの冷気が入り込みやすく、室内にも影響があるので対策が必要になります。寒さ対策として土間に床暖房を入れたり、石油ストーブなどの暖房器具の活用もおすすめです。
■雨や雪への対策が必要
雨や雪の日は、帰宅してから濡れたままの靴で土間を歩くことになります。床面を滑りやすい材質にすると危険ですし、湿気が残りやすい材質なら室内に影響を与えることもあります。そのような影響も考え、床は滑りにくい材質を選び、必要に応じて換気扇や除湿器の設置も検討しましょう。
■汚れへの対策が必要
土足で歩き回ることができる土間ですが、汚れっぱなしで良いわけではありません。便利に使用した後はきれいに掃除をすることが大切、そのために掃除しやすいように工夫する必要があります。造り付けの棚やベンチなど掃き掃除しやすいように、床から浮かせ壁に固定するように設置する方法もあります。土間に流しを設置するのもおすすめです。
設置を迷ったら専門知識の豊富な業者に相談してみよう
土間がある家はメリットが多いのですが、デメリットがあるのも確かです。注文住宅で土間の設置を検討する際は、どのような目的で土間を使用するのか、土間を設置することでどんなデメリットが考えられるのかを、しっかりとイメージしてみてください。土間を設置するか迷っているのなら、注文住宅業者に相談してみるのがおすすめです。
一般的な玄関よりも広いスペースで、様々な使い方ができる便利な土間ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。自分が思い描く理想の家を建てることができる注文住宅に、活動範囲を広げることができる土間を設置するのはおすすめですが、デメリットも考慮して検討してみましょう。土間を設置するのか迷ったときや、自分に合った土間の使い方が分からないときは、やはりプロである注文住宅業者に相談することが大切です。