注文住宅にヒートショック対策をしよう!どこにどんな対策をすればよいのか
寒さが厳しい11月から12月頃は、ヒートショックの危険性が高まります。ヒートショックが起こった場合は、適切な対策を取ることが重要です。特に、高齢者や免疫力の低下している人、心臓病や高血圧を患っている人は、注意が必要です。原因と対策を知ることが大事です。今回は、注文住宅でのヒートショックの対策について解説していきます。
ヒートショックと起こりやすい場所
ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が上下に変化しさまざまな症状を引き起こすことをいいます。ヒートショックが原因で起こる症状には、失神や心筋梗塞、脳卒中があります。ヒートショックが起こりやすい場所には、トイレや廊下、脱衣所、浴室が該当し、寒暖差が激しい場合、特に冬場はヒートショックが起こりやすいため注意が必要です。溺死や溺水による死亡事故は、65歳以上の高齢者の9割を占めているという事実もあります。
ヒートショックが起こる仕組み
ヒートショックが起こりやすい場所には、トイレや廊下、脱衣所、浴室がありますが、特に冬場において冷え込みやすい場所なためです。ヒートショックが起こる原因に血圧の上下の変化があります。暖房で温められた部屋から、冷え込んだ廊下や脱衣所に移動すると血管が縮んで血圧は上昇します。
そして、温められた湯船に浸かることで血管が広がり血圧は低下するのです。この急激な温度変化によりヒートショックが起こるのです。冬場では誰しもが経験するものであり、10度以上の寒暖差がある場所は非常に注意が必要です。つまり、老化や脱衣所など冷え込む場所に対して対策することが重要になります。
ヒートショックを起こす可能性のある人の特徴
ヒートショックは、誰にでも起こる恐れがあります。健康な方でも起こる可能性が。では、ほかにはどのような方がヒートショックになる恐れがあるのでしょうか。たとえば、高血圧な方であれば、血圧の急激な上下変動によって低血圧を起こし、意識障害になる恐れがあります。
また、糖尿病や脂質異常の方であれば、動脈硬化や余分なコレステロールの蓄積によって、血管が固まり、高血圧や脳卒中、心筋梗塞になる恐れがあるのです。これらの症状がある方は、健康な方以上にヒートショックになりやすいため住宅に対策を行う必要があるでしょう。
ヒートショックを防ぐには?
ヒートショックを防ぐためには、リビングなどの一部分だけ温めるのではなく、家のなか全体を温める必要があります。たとえば、断熱工事を行う方法や床暖房の設置も効果的です。また、トイレを暖房器具で温めることもヒートショックを防ぐために有効的です。入浴前に廊下や脱衣所をあらかじめ温めておいたりすることもポイントとなります。暖房器具がなければ、シャワーで浴槽にお湯を貯めておくことで浴室の温度を上げられます。
すでに、住宅を所有している場合には、断熱性能の高いものにリフォームできます。これから住宅の購入を検討している方は、注文住宅であれば、はじめから断熱性能の高い施工も可能となるため、初期投資が抑えられて、ヒートショックが防げるためお得になります。
住まいの中でできるヒートショック対策
ヒートショックは、急激な温度変化によって起こる現象であり、住宅においても発生する可能性があります。対策としては、断熱性の向上があります。窓や玄関、廊下などの断熱性能の低い部分を改善するとリスクを下げられます。
たとえば、窓に二重サッシを使用したり、断熱性能の低い、アルミサッシではなく、樹脂サッシを使用したりすることも効果的です。玄関には、直接冷気が入らないように風除室を設置したり、カーテンで仕切りを作ったりすることも効果的です。廊下には、カーペットを敷いたり、床暖房を設置したりすれば体感温度も向上します。トイレに暖房器具を設置できればいいのですが、配置的に難しい場合には、温水洗浄便座を設置することでヒートショックの予防にもなります。エアコンを使用して温かい空気を循環させておく、室内でも温かい服装を心がける、靴下やスリッパを着用し、冷たい部分と接することを防ぐことも必要です。
注文住宅では、冷暖房に特化した作りの住宅を建てることも可能ですし、住宅メーカーによって特徴は異なります。新築を検討している方は、ヒートショックを防ぐことができる住宅メーカーを探すことからはじめてみましょう。
まとめ
今回は、注文住宅でのヒートショックの対策について解説しました。一日の疲れを湯船でリラックスされる方は多いですが、寒さが厳しい時期はヒートショックの危険性も高まることがわかりました。ヒートショックが起こる原因に、温かい場所から、冷え込んだ場所に移動することがあります。住まいの中でできるヒートショック対策では、断熱性の向上や空気の循環など、さまざまな方法があります。自分の住まいの環境に合わせた対策を行い、健康に配慮した住まいづくりを心がけましょう。注文住宅を検討している方は、ヒートショックを防ぐためにも断熱性能は検討材料に入れたほうがいいです。理想の住宅は、見た目だけではなく、性能にもこだわりましょう。